雄景の家
敷地は高台にある広大な土地。
農地として利用していた敷地に計画です。
敷地は、太夫浜の高台にあり、南面に雄大な景色を望める場所であったが、
崩れかけた小屋や鉄くず、コンクリート残骸などの廃棄くず、生い茂った雑草などにより、その魅力を失なわれていた敷地であった。
そこで、幾度となく敷地調査や現地確認を行うと同時に、太陽光シミュレーションや3Dパースなどにより、配置計画とボリューム検討や開口部の検討を重ねた末、この計画に至った。
外観ファサードは、低層地域という事もあり、建物高さをできるだけ低く抑え、プロポーションを整えることで、雄大な景色に溶け込ませ、近隣との調和を図った。また、それは結果としてコストの削減にも繋がっている。
外壁上部はガルバリウム鋼板で軽い印象とし、下の低層部分を趣のある、新潟の魚沼杉を外壁材として利用した。
上部を軽く、低層部を質感のある素材とすることで、建物重心を低く見せる効果をつくり、ファサードをより一層落ち着きのある印象へとしている。
内部は、南に大きな出窓をしつらえ、まるで高台の上に浮いているような浮遊感を与えた。南面にある既存の大きな樹木により、夏の日射遮蔽の効果、冬は葉が落ちることで、新潟の冬季のわずかな日射をふんだんに室内に取り込む効果を取り込んでいる。
小上りの2畳の畳スペースは軒の深いテラスと程よくつなげ、雄大な景色をうまく取り込み、室内の天井がそのまま伸びたような感覚で、より広く奥行を生み出す効果を持たせている。
その他の窓も、それぞれに意味を持たせた位置や高さや大きさとして計画し、外部への抜け感や光の取り込みや風の通り抜けなどを意識した。
光と景気を取り込んだ室内は、より明るく、そしてより広く見せるため、極力シンプルな間取り構成とし、シンプルな色や素材、シンプルなデザインを意図してディテールに注意を払い、より繊細な素材使い、繊細なデザインを心掛けた。
家事動線もよりシンプルで、且つ使いやすいことを意識した。
『雄景の家』:専用住宅
所在地 : 新潟市北区太夫浜 用途地域 : 第2種低層住居専用地域 防火指定 : 法第22条区域 構造 : 木造軸組金物工法(耐震等級2) 認定長期優良住宅 Ua値:0.47 [W/㎡K] ηa値:1.4[W/(㎡・K)] 階数 : 地上2階 最高高さ : 6.285M 最高軒高 : 5.775M 前面道路 : 7.4M 敷地面積 : 829.48㎡ 建築面積 : 72.66㎡ 延床面積 : 103.58㎡(1F:59.14㎡ / 2F:44.44㎡) 竣工 : 2019年9月26日