敷地は新新バイパス脇の側道からアクセスした袋小路の先にある場所
市街地で広めの敷地を探していたが、立地や土地価格などの制限を受けていたが、
奥様のご実家からも程良い距離にもあり、敷地のアクセス条件などによって少し土地価格が抑えられたこの敷地に巡り合った。
市街地の中の立地であるが、バイパス脇からのアクセスや袋小路の先にある敷地であった為、ひっそりとして比較的静かな落ちついた敷地であった。
だが、近隣との距離も近く、プライバシーや採光などの確保をしつつ、住宅へのアクセス動線や家事動線などをどのように計画するかが課題であった。
また、計画のご要望には、広いお庭、広い玄関土間とそこに置く薪ストーブ、があった。
敷地の広さにはゆとりがあったので、南面に大きな庭スペースを計画し、庭と並行に広い玄関土間を設けた。
その玄関ドアからはそのまま庭へと続くウッドデッキへと出れるように計画した。
土間に薪ストーブを置くことも考慮して勾配天井の吹抜けを計画し、暖気が家中を纏い、包みこむように考えた。
勾配天井の吹抜け上部のハイサイドの窓からは、市街地の中であっても採光を取り入れる役割も担っている。
また、脱衣室からもそのお庭に出れるようにしたので、お子様のお庭遊びの後、直接脱衣室や浴室へと出入りできる。
玄関土間には、広めのシューズクロークを併設し、趣味の道具なども収納できるようにした。
LDKは柱の位置などを検討してできる限り広くし、来客時への対応もできるほか、
吹抜けから取り込んだ光をより広く、奥まで行き届くようになっている。
吹抜けに面した2Fのホールには、家族みんなが使えるスタディ兼ワークスペースを設けた。
これにより1Fと2F、2Fの各個室が緩やかつながり、家族の声や気配を感じ取れるようになっている。
このスペースの壁は格子状の腰壁にし、光や風が抜け、暖炉の暖かさがより2Fに上がるようにしている。
暖炉の温もりが暮らしと相まって、この住宅や家族を包み纏いながら共に成長してほしいと願いを込めた住宅となっている。
『纏温の家』:専用住宅
所在地 : 新潟市東区紫竹 用途地域 : 第一種住居 防火指定 : 法22条区域 構造 : 木造軸組金物工法(耐震等級2) 階数 : 地上2階 最高高さ : 7.280M 最高軒高 : 6.131M 前面道路 : 4.5M(東側) 敷地面積 : 206.17㎡ 建築面積 : 78.11㎡ 延床面積 : 114.47㎡(1F:69.32㎡ / 2F:45.15㎡) 竣工 : 2023年11月9日 Photo : 星野 裕也